<9> 「おはよう、ハリー……大丈夫?」 げっそりした顔で、彼は振り向いた。 「おはようっス、サフィーさん。ゆっくり眠れたっスか?」 「うん、お蔭さまで。昨日は何時まで起きてたの?」 「ざっと四時っスね」 げげっ、と、サファイアは眉を顰めた。 「……ごめんね、うちの馬鹿親父が迷惑かけて」 「いいんっスよ。皆さん楽しそうだったっス」 ハリーは人懐っこく笑い。 「ところで……サフィーさん、今日は随分元気そうっスね」 と、ふと気づいたように尋ねた。 「うん。やっと、いろんなことがわかってきたから」 サファイアは邪気のない笑顔で答える。 「そうっスか。よくわからないけど、よかったっス」 「ありがとう」 ハリーはテーブルの上にいまだ散乱する酒ビンを片付けながら、 「ジタンのオジキさん、心配してたっスよ。サフィーさんに元気がないなんてタダゴトじゃないって」 「もう、お父さまは心配しすぎなんだよ」 サファイアは頬を膨らませた。 「余計なことばっかり心配するんだから。やっぱり、お父さまなんてキライ。だーーーーいっキライ!」 ハリーは苦笑しながら、「よくわかったっス」と頷いた。 ちなみに、ちょうど起きてきた二日酔いの父が壁の向こうでさめざめと泣いていたのを、彼女は知る由もないのだった。 *** ジェフリーとサファイアがめでたく結ばれるのは1830年。 さらに五年の月日が流れた後である。 しかし、その日まで例の約束が守られたかどうかは……定かではない。 ……LOVE&PEACE。 -Fin- ・・・長いっちゅうねん!(爆) すいません、ホントに(^^;) つい興に乗ってしまって・・・(何) リクエストは「ジェフリーの浮気疑惑で、サフィーが拗ねるお話」でした〜・・・が。 なんか違うぞ、ぉぃ(−−;) ただの誤解カップルですね、ぇぇ。しかもありがちな誤解ネタ・・・。 でも、そんなニワトリタマゴなあなたたちが私は好きです。←魂抜け気味のせい(笑) 結局はラブラブなんです、この二人。似たものカップルだし、うん。 リクエスト主の柳さん、こんな愚小説ですが、二人のラブラブさに免じて許していただけると嬉しいです・・・(涙) リクエストありがとうございました♪ そして、大変お待たせいたしました!m(_ _)m え〜。私にしては頑張っちゃったシーンとかありますが(笑) この二人、付き合う前からちゅーしちゃってるし、まぁなんでもありなんですが(そうなのか!?) とりあえずそれではジタンが怒るので、アレクサンドリアのある伝統を守ってもらうことになりました。 ・・・どんな伝統でしょう?(爆) ちなみに、あのジタンが! あのジタンさえもが! 守った伝統です。偉いな親父。 確かにダブルでショック喰らったら、死んじゃうかもしれないもんな、いくらジタンでも(笑) とはいえ、この伝統も私が勝手に創作した産物です(^^;) ある意味好みです、私の(笑) 今回初登場と言ってもいいかもしれないラリ君とハリー君ですが、 ハリーはほとんどマーカスなんですが、ラリは全然シナじゃありません(笑) パッと見嫌味な奴ですが、実は結構男気な奴です(ホントか?) それでですね。どこかでちらっと言った気もするのですが、 最初に彼らを創作した段階で、まさかここまで2世にご支持をいただけると思っていなかったので、 とっても安易にネーミングしてしまったツケが回ってきました。 ジェフリー、ラリ、ハリーって、全部「リ」じゃんって突っ込みは受け付けません(コラ!) ご了承下さい(コラコラっ!) 2003.6.21
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