むかしむかしある国に、雪のように肌の白い、薔薇のような頬の、長い黒髪のお姫さまが暮らしておりました。
 このお話は、白雪という名の、世にも美しいお姫さまのお話でございます―――たぶん(ぇ)



Snow White



<1>



 ここはアレクサンドリア。
 女王の間の壁には、大きな大きな鏡がかけてあります。
 その鏡に向かい、象のように大きくてみにく(ゲホゲホッ)もとい、個性的な容姿の女王さまが立っておられます。
 鏡に向かったら、もちろんセリフはお決まりの。
「鏡よ鏡」
 来ました来ました。
「世界で一番」
 はいはい。
「強いのはだぁれ?」
 ―――コケッ。
「この世で一番強いのは、もちろんブラネ女王さまでおじゃる」
「ちなみに、この世で一番美しいのはガーネット姫でごじゃる」
 ……ゾーン&ソーン、どうもフォローありがとう(汗)
「何だって!? ガーネットが一番だと!?」
 はい。
「許せない! あの子を森へ連れて行って、殺しておしまい!」
 ―――いきなり急展開ですね。
「そこの賞金稼ぎ! 森へ行ってあの小娘の命を奪い、その証拠に心臓を持って帰っておいで!」
「心臓なんて、ゲテモノじゃない。私そんなもの触るのいやなんだけど〜」
「―――俺はお使い犬か」
「犬って言うよりトカゲっぽいけどねぇ、ダンナは」
「……」
 ところで、お二人さん。
 主役よりお早いお出で(^^;)
「だって、あの尻尾の子の登場なんて最後の方なわけでしょ? 私たち出番ここだけだもの」
「……」
 すいません、サラマン氏。喋っていただかないと困るんです。
「じゃぁ、ダンナの出番はもう少し伸ばしましょv」
 そうしていただけるとありがたいです、ラニさん。
「ってことで、ガーネット姫を森に連れて行って心臓を持ってくるのはあんたの役目よ、焔のダンナ! でもって、報酬は山分けねv」
「……ふざけるな」
「私ね、もうすでにかなり喋ってるけど本編ではほとんど出番なしの超脇キャラだし。これ以上喋るのはまずいのよ」
「……」
「そこ! 何をゴチャゴチャ言ってるんだい! さっさとガーネットを始末しておくれ!」
「はいはい、お任せください女王陛下(にっこり)」
「―――(脱力)」
 ところで、話し逸れるけど……どうにも筆者のせいなのか、FF9ってかかあ天下(別名:尻引き)じゃない?(爆)





 女王さまの命令で、狩人たちはお姫さまを森へと連れて行きました。
 美しいお姫さまは、びっくりして泣き……
 出し……
 ……出し?
 ―――泣き出さずに、とりあえず猛ダッシュで逃げました(何)
 待て、ガネ姫。何か一言セリフをクレ〜(涙)
「えっと、サラマンダー、後はよろしくね!」
 ちなみに、ガーネット姫はとってもお転婆なお姫さまです。
「……何をよろしくしろと?」
「馬鹿ねぇ、あとはブツを準備すれば私たちの出番は終わりなのよ」


 お姫さまを不憫に思った狩人たちは、彼女を放し、森の中へと逃がしてやりました。
 そして、近くにいたゴブリンを始末し、その心臓を女王さまの元へと持っていったのです。
 ……哀れゴブリン(苦笑)


 お姫さまは森の中を走りました。
 森の中は暗くて怖かったけれど、それでも彼女は一生懸命走りました。
 やがて、雨が降ってきました。
 すっかり疲れ果てたお姫さまは、森の中に小さな小屋を見つけました。
 ドアをノックしても、返事はありません。
「すみませ〜ん、どなたかいらっしゃいませんか?」
 ―――しーん。
「すみませ〜ん!」
 ――――――しーん。
「困ったわ……どうしましょう」
 雨はざぁざぁ降ってきます。
「雨宿りしたいです(涙)」
 ―――。
 業務連絡〜。ジタン君、姫さま泣いてますけどいいんですか?
「あら? 何かしら」
 なんですか、ガネ姫?
「ほら、土煙が立ってる」
 まさか、雨降ってますよ?
「ほら!」
 道の向こうから高速で何かが近づいてくるようです。
 姫さま、モンスターかもしれませんね。
「それは困ります!」
 いや、私に言われても(^^;)
 ―――って、私が筆者かw(ぉぃ)
「ダガー!」
 おや?
「ごめん、待った!?」
 あらら?
「ジタン! こんな雨の中どこから走ってきたの?」
「ん? リンドブルムw」
 嘘をつけ。
 てか待て、あんたの役回りだと登場はもっと後の方かと……
「やだ」
 はい?
「最後に調子よく現れて姫掻っ攫ってく王子の役だろ?」
 ええ、相場では君がその役と決まっとりますが。
 しかも、かなりはまり役ですよ?(笑)
「あの役、微妙」
「あら、どうして?」
「だってさ、死体に恋するんだぜ? んで、棺を運ばせるわけさ」
「そうね」
「変人じゃん」
 ―――まぁ(^^;)
「オレは側でダガーを守る。だから、あの役はパスね」
 そうですか。
 そうなると、他の誰かと姫さまがデキちゃいますけど、いいんですかね?
「いや、よくない。から、ダガーはこのままここで暮らせばいいさ!」
「えぇっ?」
「不自由な思いはさせないさ。だからいいだろ?」
「え……えっとぉ」
 ガネ姫、そんな困った目で見られても(^^;)
「これ、待つのじゃ!」
「!?」
 雨雲を、長い槍が切り裂きました。
 ……ってことは!
「フライヤ!」
「おぬし、何をしておる。まったく、少し目を放した隙に」
「だってさぁ」
「だってもかかしもない、このまま話が終わったら困るじゃろうが。せっかく戴いたキリリクじゃぞ」
 フライヤ姐さん、わかってらっしゃる(涙)
「さぁ、仕事の途中じゃ、参ろう」
「ジタン、仕事って何?」
「ん? ドワーフの仕事は穴掘って金塊探しらしい」
 余談ですが、白雪姫に登場する七人の小人はドワーフであり、仕事は山を崩して金を掘り当てるというものだったらしいです。
 ……知ってました?(爆)
「知りませんでした(^^;)」
 と言うより、それが仕事ということはジタン君、あなたもドワーフの一人ということになりますね。
「オレの仕事は盗賊なんだけどね」
 いわゆる泥棒ですか。
「ドロボウ? オレを呼ぶなら―――」
「フライヤ〜v」
 ゲシッ(殴)
 危ない、他シリーズをパクるところだった!(爆)
 ふぅ、エコたんナイスです!(笑)
「おお、エーコ。今戻ろうと思っておったのじゃ」
「う〜ん、雨がひどくなったから岩盤が緩んで天井が落っこちそうだし、帰ってきちゃったのだわ。ね、ビビ」
「う、うん」
「そうか。では、今日の仕事は打ち切りじゃな」
「やほ〜ぃ!」
「違う違うジタン。エーコたち今ドワーフなんだから、ご挨拶はラリホッ! よ」
 ハイホーじゃないんですか?
「だって、ドワーフはラリホッ! じゃない。エーコ知ってるんだから」
「ダガーおねえちゃん、ラリホ」
「ラ、ラリホ(^^;)」
 ところで、ドワーフは七人いるはずなのですが……今のところ四人しか見えませんね。
「頭数揃えてくる?」
「まぁ、あと三人じゃからな、簡単じゃ」
「ボク、シナのおじちゃんがいれば小人らしくていいと思う」
「確かに、シナはドワーフっぽいな」
「じゃぁ、タンタラスからあと三人連れてきてよ、ジタン」
「ゼネロとベネロあたり手が空いてるかもなw」
 またまた、いるんだかいないんだかの脇役回すんですか(^^;)
「ところで、早う家へ入らぬか?」
「そうだ、ダガー! オレ、うたた寝してる白雪姫、期待してたんだけど」
「え? ―――じゃぁ、先に入って寝てる?」






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